機械設備の組立・調整場所による侵害行為地の構成および関連する侵害方法の特許発明案件の管轄

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[ 2026-05-08 ]

——(2024)最高法知民轄終136

裁判要旨

1.特許権侵害紛争事件において、被訴侵害設備の複数の部品を組立・調整してから完全な被訴侵害技術案が形成される場合には、当該設備の組立・調整場所も製造行為地に該当する。

2.被訴侵害設備の使用に関連する方法特許については、被訴侵害者が当該設備の組立・調整の過程において当該方法特許を実施している可能性が高度に認められ、管轄権異議の段階において争い得る程度に達する場合、組立・調整場所は当該方法特許侵害紛争事件の管轄連結点として認定することができる。

キーワード

民事訴訟 発明特許権侵害 管轄権異議 方法特許 侵害行為地 機械設備の組立・調整場所

事件の経緯

華某股フン有限公司(以下「華某公司」と略称する)は、特許番号が20111020****.0であり名称が「研磨パッド修整方法」である発明特許(以下「係争特許」と略称する)の権利者である。北京晶某科技股フン有限公司(以下「晶某公司」と略称する)は、主として化学機械研磨装置(以下「係争研磨装置」と略称する)の研究開発、製造および販売に従事する企業であり、その「目論見書」には、係争研磨装置は顧客の生産ラインにおいて設置・調整を行う必要がある旨が記載されており、その顧客には中某国際集成回路(天津)有限公司(以下「中某天津公司」と略称する)が含まれている。華某公司は一審法院に上訴し、係争方法特許は係争研磨装置に固化されており、晶某公司が中某天津公司において係争研磨装置の設置・調整を行う過程において必然的に係争方法特許を使用することとなり、侵害を構成すると主張した。

晶某公司は答弁書提出期間中に管轄権異議を申し立て、本件の侵害行為地は天津市ではなく北京市であると主張した。その理由として、係争研磨装置の製造地は北京市であり、ただし装置の体積が大きく重量も重いため、三大モジュールに分解して顧客である中某天津公司へ輸送し、現地で組立を行っていた。華某公司は使用者である中某天津公司を被告としていないため、一審法院には管轄権がないとし、本件を北京知識産権法院に移送するよう求めた。一審法院は民事裁定を下し、晶某公司の管轄権異議は成立するとして、本件を北京知識産権法院に移送した。華某公司はこれを不服として上訴した。最高人民法院は2024918日、(2024)最高法知民轄終136号民事裁定を下し、原裁定を取り消し、本件は一審法院が管轄するとした。

裁判意見

法院の確定判決は次のように判断した。被訴侵害設備の使用に関連する方法特許については、被訴侵害者が当該設備の組立・調整の過程において当該方法特許を実施する行為が高度の蓋然性を有し、管轄権異議段階において必要とされる争い得る程度に達している場合には、当該設備の組立・調整行為が行われた場所をもって当該方法特許侵害に係る民事事件の管轄を定める根拠とすることができる。本件において、晶某公司の「目論見書」には「本件研磨装置は顧客の生産ラインにおいて設置・調整を行う必要がある」と記載されており、また晶某公司自身も「本件研磨装置は体積が大きく重量も重いため、三大モジュールに分解して中某天津公司へ輸送した後に組立を行う」と認めている。これは、晶某公司が本件研磨装置を分解して中某天津公司に輸送した後に組立を行い、組立後に完全な装置製品が形成されることを示している。晶某公司の組立・調整等の行為は、前段階の製造行為と密接に関連しており、製造行為の延長に当たる。したがって、本件研磨装置の最終組立地である天津市は製造行為地とみなすことができる。本件において、晶某公司が中某天津公司において本件研磨装置の組立・調整を行う過程で本件方法特許を侵害する行為を実施する高度の蓋然性が認められ、すでに管轄権異議段階において必要とされる争い得る程度に達していることから、当該組立・調整行為の発生地は本件の管轄連結点を構成する。したがって、一審法院は被訴侵害行為の実施地として、本件について管轄権を有する。

ソース:最高人民法院知識産権法廷

https://ipc.court.gov.cn/zh-cn/news/view-5531.html